【酒レポ 今年の8本目】超特撰 純米吟醸 金稀 櫻正宗(兵庫県)
■精米歩合 60% ■日本酒度 +2.0
■アルコール度 16.5度
■酸度 1.5
“金稀”は、酒造りにもっとも適した原料米「山田錦」の中でも
さらに特A地区・吉川町産のものを用い、
初代以来の伝統の「技」で醸した、
芳醇でコクのある本格純米味吟醸酒です。
日本酒通好みのふくよかで旨味ののった、
櫻正宗を象徴する一品です。(公式HPより)
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創業400年超。
日本で唯一、種麹を自社で作っている。
所属する杜氏は8名。
精米以降の全行程を自社で完結する。
〇〇正宗という名前は日本酒では
よく聞くが、その元祖がこの酒造。
もとは正宗(せいしゅう)という名前だった。
江戸時代、この正宗の酒が江戸で人気を博し、
多くの酒蔵が真似して正宗と名乗った。
明治時代、明治政府が
「正宗の元祖はこの酒蔵だ。
この酒蔵の酒がもっとも美味い。
だから、これからは櫻正宗と名乗りなさい」
と、名前を賜った。
酒蔵としては初めて、宮内庁御用達に
認められた。
この金稀も、春の園遊会で供じられている。
他にも語れることが多すぎて、
この酒蔵のことで本一冊出せるくらい。
さて、このお酒について。
純米大吟醸と肩を並べる
コメの旨味と雑味のなさの両立。
香りはホワイトメロンのような、
瓜を連想する爽やかな吟醸香。
口に入れると、完熟より早めの
マスクメロンのような上品な甘み。
そのあとにコメの旨味。
無駄のない、キリッとした旨さです。
その旨味が余韻として長く続く。
甘みではなく旨味が続くというのは、
意外と少ないかも知れない。
スルスルと飲めてしまう、
美味しいお酒です。
僕は冷やで飲みましたが、
ぬる燗でも美味しいそうです。
流通量は多くないそうですが、
見かけて買う時には、
最低2本はまとめ買いすることを
お勧めします。