SNOW FLAKE BLOG - マーケティングとブックレビュー -

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伝統的なモノづくりの今後

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日経MJ 1/29より。

世界三大毛織物産地の一つである、尾州
愛知県一宮市周辺から岐阜県西濃地域に
またがる一帯を指します。
昔から織物業が盛んでした。

しかし、合成繊維が普及し、
毛織物の出荷額は年々減少。
ここ30年で4分の1にまで落ち込みました。
斜陽産業ともなれば、後継者不足も課題。

尾州産の毛織物は、
高級ブランドにも採用される、
世界に認められる高品質なものですが、
その多くは企業間取引なので、
尾州」という言葉が一般消費者の
耳に入ることは多くありません。

その問題を解決するために、尾州は今
新しい取り組みを始めています。

尾州産」の認定マークを作ったり、
一般人とも交流できる施設を作ったり。

後者のような取り組みは、
今後大切になってくると思います。

今までずっと企業間取引しかしていなくて、
外部の声を聞く機会がなかった人たちが、
一般の人と交流するようになったということ。

今の時代は、ニーズが多様化しています。
作り手はどうしても専門知識や
これまでの成功体験があって、
自分たちのもっている潜在的な可能性を
見落としがちです。

一般の人は、素人だからこそ、
物事の見方が自由です。

「こんなものがあったら、いいのに。」

枠にとらわれない、自由な意見が出てきます。
それが一見荒唐無稽だとしても、
そこには確かに「売れる理由」がある。

消費者と生産者が交流する場所があれば、
何気ない会話から、自分たちの持っている
隠れた可能性や才能を見つけられる。

今後の作り手の人たちは、一般の人に
技術や知識を「教えてあげる」代わりに、
自分たちの魅力や可能性を「教えてもらう」
という感覚も必要なのではないでしょうか。


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