時計史に革命を起こした〈ブレゲ〉の魅力を説明します
時計史に革命を起こした〈ブレゲ〉の魅力を説明します
みなさん、こんにちは。
ヒトやモノやコトの、
価値や魅力を整理・言語化して
「魅力が伝わる仕組み」を構築するスペシャリスト、
今日は、1775年に創業し、
今なお時計ブランドの最高峰に君臨する
〈ブレゲ〉というブランドについて
わかりやすくご紹介しようと思います。
目次
◉〈ブレゲ〉とは?
スイス生まれの時計技術者
アブラアン–ルイ・ブレゲが
1775年にフランスに工房を構えたことに始まり、
オーナーの交代を何度か経験しながらも
今なお続く老舗の時計ブランドです。
創業者 アブラアン–ルイ・ブレゲ
年間2万本程度と生産本数は少なく、
その歴史の古さや時計史における重要性から
「世界5大時計ブランド」の一つに数えられます。
それでは、なぜそこまで〈ブレゲ〉が
すごい時計ブランドと評価されるのか。
理由はものすごくたくさんあるのですが、
僕なりに3つのポイントにまとめてみました。
◉歴代の顧客がスゴイ
購入した顧客の名前が全て記載された
顧客台帳があります。
創業当初から保管されるこの台帳には、
マリー・アントワネット(画像)
ロシア皇帝アレクサンドル1世
英国王ジョージ3世
など、17~18世紀の各国の王族などが
名を連ねています。
この時期は、創業者である
アブラアン–ルイ・ブレゲの時代ですので、
創業者がいかに各国の王族を虜にしていたかが
みてとれます。
◉時計史への貢献がすごい
創業者ブレゲは、
「たった一人で時計の歴史を200年進めた」
と称されるほど、革新的な技術者でした。
初代ブレゲの功績を抜粋してみます。
・ヒゲゼンマイ(機械式時計の動力源)の改良
・自動巻機構(ゼンマイを手で巻かなくても
良くなる機構)の実用化
・トゥールビヨン(地球の重力の影響で
時間の誤差が生まれるのを防ぐ機構)の発明(画像)
・永久カレンダー(閏年にも対応した
カレンダー機能)の発明
・ミニッツリピーター(現在時刻を
音で知らせる機能)の発明
これでもほんの一部です。
現在の機械式時計(電池ではなく
ゼンマイの力で動く時計)の
要となる構造の改良・実用化や、
高級機械式時計に搭載される
超高度な機構の開発の多くは、
初代ブレゲの手によるものだと
いうことがわかります。
これは言ってみれば、
エジソンが電気を発明したり、
ベルが電話を発明したように、
ブレゲが現在の時計の原型を
発明したようなものですね。
◉美しい装飾がすごい
〈ブレゲ〉の代名詞の1つに
「ギョーシェ彫り」があります。
ギョーシェ彫りとは、
金属の板に細かい彫りを入れて
美しい模様を描き出す技法で、
初代ブレゲが発明したものです。
〈ブレゲ〉の時計の文字盤や内部機構には
このギョーシェ彫りが施されていて、
10分の1ミリ単位の緻密な彫りが織りなす
美しい模様にうっとりとしてしまいます。
模様にも沢山の種類があり、
格子状、波情報、唐草模様など多彩。
これを一つ一つ手作業で入れているので、
なんとも贅沢な装飾です。
ギョーシェ彫り自体は特許などがありませんので、
他のブランドが真似してもいいのですが、
〈ブレゲ〉ほど緻密に、そして異常なほど
執念深くギョーシェ彫りを施すブランドは
他にはありません。
一度にたくさんを見比べる機会の少ない
〈ブレゲ〉の時計ですが、
見比べができるのならば是非、
さまざまなギョーシェの模様を
見比べてみていただきたいですね。
また、モデルの中には、
一枚の文字盤の中に5種類の
ギョーシェ彫りを施したものもあります。
繊細で贅沢なギョーシェ彫りの美しさを
堪能できますよ。
◉今日のまとめ
今日は世界最高峰の時計ブランド
〈ブレゲ〉の魅力をご紹介しました。
かつては王族でなければ
手にすることが出来なかった時計ですが、
今は100万円台から購入できます(高いw)。
あなたも〈ブレゲ〉のオーナーになって、
かつての王族の名前が並ぶ顧客台帳に
名を連ねてみては?