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ハードルの低さが顧客獲得のポイント! マイクロラーニングビジネスを分析!

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※この記事は、第2回Good Morning Marketing

〜朝からマーケティング勉強会〜 のレポートです。

第2回は、前回から1名増えて、
3名の方にご参加いただきました。
ありがとうございました!

今回取り上げたのは、日経MJ2/4に
掲載されていた、新しいeラーニング、
「マイクロラーニング」についてです。

マイクロラーニングとは、
1本3〜5分程度の短い動画を見ることで
様々なことを学習できるサービス。
サービスのスタイルには色々ありますが、
1時間の講座を5分程度の短い動画×20本に
分解して提供する、というのが多いようです。

今までだと、実際のスクールでも通信教育でも、
1回の講座の所要時間は1時間とか
ある程度まとまった時間になっていて、
それを「自分の好きな時間で受けれますよ」とか
「自宅でPCで受けれますよ」とか
「受けれなかったら日程変更できますよ」とか
ちょっとずつ自由度をあげていた感じです。

しかしマイクロラーニングは、そもそも
・1回の動画の時間が短い
スマホなどで視聴できる
ように構成されているので、
今までの学習サービスに比べても圧倒的に
受講の自由度が高いというのが特徴です。

こちらが、今回の分析の参考Webサイトです。

https://www.myla.jp/
https://www.i-learning.jp/topics/myla.html
http://www.d2c.co.jp/news/2017/03/07/1719/

***

今回も、このマイクロラーニングについて
分析する視点はこの4つにしました。

①顧客は誰なのか?
②提供価値はなんなのか?
③ほかの学習サービスとの差別化要素は何か?
④さらに喜ばれるサービスにするには?

では、順番に見て行きましょう。


***


①顧客は誰なのか?

都市部のサラリーマンとか、
子育て中のママさんとか、
色々な意見が出ましたが、共通しているのは
・自己投資はしたいんだけど、
それに時間を費やすことができない
・あまり高額な学習サービスを受けたいとは
思っていない人
だろう、ということになりました。

確かに、時間がたっぷりある人なら、
1時間の講座を5分×20本に分けたものを見るより、
講座を受けた方が手っ取り早いですよね。
それに、今回取り上げたマイクロラーニングの
「マイラ」は、個人契約で月額980円からと、
とてもお値打ちです。
「高額でもいいから成果がすぐ出て欲しい」
という人には、あまり響かなそうですよね。


②提供価値はなんなのか?

もちろん、いろいろなセミナー動画を見て
知識を得られるのは価値の一つです。
でもそれは学習サービス全般に共通です。

マイクロラーニングの特徴は、
・短い時間で学べる
・値段が安い
というハードルの低さ。
もっといえば、ライフスタイルを変えずに
新しいことを始められるということでしょう。

今のご時世、漠然と将来に不安を抱えていて、
何か勉強を始めようと思うものの、
なかなか最初の一歩を踏み出せなかったり、
途中で挫折してしまったり。

そんな人に対して、
とにかく一歩踏み出すハードルを下げて、
続けやすい仕組みを整えているんですね。


③ほかの学習サービスとの差別化要素は何か?

どんなに優れたサービスでも、
他社に容易に模倣されてはビジネス的には
利益が減ってしまいますから、
いかに差別化して優位性を作るかは大切。

マイクロラーニングの差別化要素は、
言わずもがな1回の講座の所要時間の短さ。
そして時間や場所を選ばない
受講スタイルの自由さ。

これらは言い換えれば、
「受講するのにストレスを感じない」
ということ。
ストレスフリーというのが、
ほかの学習サービスとの最大の違いでは
ないでしょうか。


④さらに喜ばれるサービスにするには?

さて、このマイクロラーニングを
さらに素晴らしいサービスにするには
どうしたらいいでしょうか?

・コンテンツ(授業)を配信できるようになる
・チャットや掲示板で質問ができる
・知り合いを紹介すると割引される
・セミナー動画ごとに「いいね」などで評価できる
・自分が見た動画の履歴から、
おすすめ動画をリコメンドしてくれる
・何日か連続で動画を見ると、限定動画が見られる
(受講の習慣化へのインセンティブ)
・独自コンテンツの開発
(たとえばディズニーやよしもととのコラボ)

沢山のアイディアが出ました。
どれも魅力的なアイディアだと思いました。
そのなかでも、このサービスの特性や顧客のニーズを
もっとも捉えていると僕が思ったのは、

「月額無料にして、バックエンド商品を売る」

という意見でした。
ただでさえストレスを感じないサービスの
値段をさらに下げてしまおうという考え方は、
サービスの特性をさらに尖らせるアイディアだと
思います。
この意見を深掘りする時間はその時ありませんでしたが、
例えばこんなことができると思います。

・英会話の講座を受講した人に、
その講座の講師と一緒に行くハワイツアー商品を売る
・日本酒の講座を受講した人に、
プレミア価値のついた日本酒を売る

受講することで意識や意欲が高まったところに、
プレミア感のある商品を提案して販売する、とか。
意外と、学ぶだけ学んで実践の機会がないことも
よくありますから、そういう意味では
「学んだ知識をすぐに使う機会を提供することで
学びをさらに定着させる」という
取り組みもできるんじゃないでしょうか。


***


以上が、今回の勉強会の成果です。
ここまで読んでくださった方にとって、
なにかの参考になれば幸いです。

次回のマーケティング
2/24(土)の7:30〜です。
みなさんのご参加お待ちしています。
https://www.facebook.com/events/378537892617327/?ti=icl